スポンサーサイト

.-- -- スポンサー広告 comment(-) trackback(-)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ことばと地下室

.22 2010 詩篇 comment(4) trackback(0)


日没までの光をたっぷりと絞りだした朝の果
実に 別れを告げて 地下室にこもると 天
井に嵌めこまれて居心地の悪そうな観音扉か
らしたたりおちる 黄色い果汁を浴びながら
『ことばとは 自由という名の無明の闇にさ
しのべられた 一筋の 邪悪な 光である』
などと呟く蒼ざめた裸像がみえてくるはずだ
が 無造作にその裸像の存在を認めた後 や
がて その痩せた女の裸体が 煤けた鏡に捉
えられた己の姿であることに 気づく頃には 
すでに 荒唐無稽にも 薄闇のなかの時は凍
てつき始めており 女には今や 為すべき何
事もない至上の自由に搦めとられた我身を美
しいと思うほかには何も 残されてはいない





301.jpg





註釈:心のなかに泡のように生まれた情緒はやがて発展して態度となる。態度とは言うなれば行為の直前の状態である。ならば地下室に籠るという態度もあるはずだろう。籠るというのも行為の直前の状態なのだから。そうすれば消えるしかないはずの泡を泡のままの状態で封じこめることができるかもしれないしね。

comment

takranke
そうですね、泡を泡のままとは、僕の言葉で言えば、原初の状態、未分化、未分明の状態ということですね。毎日そればかりを思って生きております。
2010.04.22 19:56
ashzashwash
takrankeさん。コメントありがとうございました。そうですね。解るということが分けるという事でしかないのなら、そのまま無垢のまま放置しているほうが好ましい。とか、そんな思いに耽ってみたり。いや、むしろ、さながら手術台の上に横たわる変死体を検死する田舎医者のような態度で、あらゆる謎とあらゆる証拠を解読すべく、微に入り細にわたって切り刻んでしまうのも悪くはない。などと、アンバランスで、ダブルバインドな欲望を、ひたすら玩んでいるような毎日です。
2010.04.22 21:31
forgetful_cat
光と闇が案配良く3:1の割合で混ざったならば
それは王水となって地下室へ滴り落ちて
男の躯をゾロゾロと溶かしてしまい
だから、女が残ったのでしょう。
女はしゃぼん玉ですから
溶けずに消えるのです。
鏡の中に残像だけを残して。
2010.04.23 18:19
ashzashwash
そうか。シャボン玉は溶けずにパチンとはじけて消えるのですね。ぼくたちはドロドロに溶けてしまったというのに。瞬間の光芒。なんといっても光あってこその残像ですからね。
2010.04.23 23:19

post comment

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackback

trackbackURL:http://ashzashwash.blog120.fc2.com/tb.php/28-47f52c58

プロフィール

ashzashwash

Author:ashzashwash
桑原義江。男性。Ash。あるいはy<kと名乗った事もある。あるジャズ・レーベルのマネジメント・オフィスに勤務。その傍ら知人の紹介で、ファッションビルの広告媒体や某音楽系出版社の女性雑誌にアート関係の記事を書かせて頂き、その稿料で貧困生活を糊塗する日々が続く。或る日の朝、出勤のため恵比寿の坂道を下っている時に何もかもが嫌になり、地下鉄丸の内線日比谷駅のホームのベンチに蒼白な顔色で座っている姿を学生時代からの友人が見かけたのを最後に、東京23区内から失踪。赤坂のオフィスのデスクの上に残された遺留品は、デルヴォーの画集、カランダッシュの青いボールペン、それからビル・ラズウェルのライブのデモテープ、以上の三点であった。その後、アムステルダムの娼婦街でよく似た横顔の女衒を見かけたという報道もあったが、本人が非公式に否定。現在に至る。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。