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鬼火

.26 2010 詩篇 comment(1) trackback(0)


救済も、希望も


燃えないゴミの日に
捨ててしまいましたから


逃げようとしても
行くあてがありません


食料もありません


旅費もありません


ここで立ち腐れするのを、待つだけです


しかし、いずれは腐る体だというのに


どうしてこんなに憂鬱なのでしょうか
どうしてこんなに悲しいのでしょうか


成就の遅延だけが
わずかな生きる糧だとしても


己への異義申し立てだけが
ひそかな情熱の証だとしても


このままでは終わり無きものへの
おろかしい敗北だけが


眼の前に横たわっているだけです


友よ。証拠の不在を
たったひとつの贖罪にして


辿り着けない結論を目指して
共に肩を並べて


ふたりだけの旅をするはずでしたが


孤独の報酬に眼がくらんだ私は
一瞬先の異臭に気づくのが遅れたために


腐敗する時間の罠に
はまってしまったのです


いまはただ、いつものように


午前11時半の陶酔を待ちながら


ここで生き腐れするのを、待つだけなのです




IMG_cat2987.jpg




註釈:取り消された夏と失われた永遠のあいだで、うらぎりものの賢人が、おしゃべりな淫乱女を追いはらい、忠義なおろかものたちの純潔と禁欲を称賛したものだから、世間はいまや腐臭をはなつ憎悪に満たされつつあるのですが、そこへ、ずるがしこいぼくたちの救世主がやってきて、「どこかになにかがあるのかもしれないけど、どうせそれはぼくたちのものじゃないんだ!」などと言い放ち、突然ご登場あそばした<泣き男>たちを従えて、歌舞音曲による見事な愁嘆場をご披露してくださったという次第。もはや全ての行為は、すでに舞台の外で演じ切られてしまったようですね。さて、かくなるうえは、ぼくも<泣き男>の仮面を被って、拙い踊りのひとつでも披露することにいたしましょう。


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2010.12.30 20:02

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ashzashwash

Author:ashzashwash
桑原義江。男性。Ash。あるいはy<kと名乗った事もある。あるジャズ・レーベルのマネジメント・オフィスに勤務。その傍ら知人の紹介で、ファッションビルの広告媒体や某音楽系出版社の女性雑誌にアート関係の記事を書かせて頂き、その稿料で貧困生活を糊塗する日々が続く。或る日の朝、出勤のため恵比寿の坂道を下っている時に何もかもが嫌になり、地下鉄丸の内線日比谷駅のホームのベンチに蒼白な顔色で座っている姿を学生時代からの友人が見かけたのを最後に、東京23区内から失踪。赤坂のオフィスのデスクの上に残された遺留品は、デルヴォーの画集、カランダッシュの青いボールペン、それからビル・ラズウェルのライブのデモテープ、以上の三点であった。その後、アムステルダムの娼婦街でよく似た横顔の女衒を見かけたという報道もあったが、本人が非公式に否定。現在に至る。

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